Windows 2000/XPの
コントロールパネル詳細解説
Windows 2000/XPのシステムに関わる各種設定はコントロールパネルで行うことが基本だ。しかし、コントロールパネルには多数のアプレットがあるため、実際に必要な設定をどのアプレットで行ったらよいのかが分かりにくい。
本稿では、Windows 2000/XPの持つコントロールパネルの全アプレットについて、できるだけ詳細に解説する予定なので、Windows 2000/XPのシステム設定を行う際の参考にしていただきたい。
なお、サードパーティ (Microsoftを含む) 製のアプリケーションの中には、インストールするとコントロールパネルに独自のアプレットを作成するものがある。これは種類も多く、すべてを解説することは到底不可能なので、ここではWindows 2000/XPに本来備わっているアプレットだけに限定する。
コントロールパネルの操作はAdministrator権限で行うことが基本だ。Administratorでなくとも操作できるものもあるが、ここではすべてAdministratorで操作することを前提に説明する。なお、グループポリシーを使うと、コントロールパネルのアプレットを非表示にすることができるので、ユーザーに設定の変更をされたくない場合に利用するとよいだろう。
コントロールパネルを開くには、[マイ コンピュータ] → [コントロールパネル] で開くか、[スタート] メニュー→ [コントロールパネル] で開く。
また、かなりの数のアプレット (すべてではない) は%systemroot%\system32フォルダにある.cplファイル、またはmscファイルが実体なので、エクスプローラでダブルクリックするか、[コマンド プロンプト] あるいは [ファイル名を指定して実行] から直接.cplまたは.mscの拡張子を含めたファイル名を入力してアプレットを開くこともできる。
mscファイルの場合は、%systemroot%\system32フォルダ以外にも、次の3つのファイルが存在する。
・\Program Files\Common Files\Microsoft Shared\Web Server Extensions\40\bin\fpmmc.msc「Server Extenions の管理」
・%systemroot%\system32\Com\comexp.msc「コンポーネント サービス」
・%systemroot%\system32\inetsrv\iis.msc「インターネットサービス マネージャ」
Windows XPの場合は、
・%systemroot%\system32\nusrmgr.cpl「ユーザー アカウント」
・\Program Files\Common Files\Microsoft Shared\Speech\sapi.cpl「音声認識」
の2つのアプレットが追加されている。
表1にファイル名とアプレット名の対応を示す (オプションでインストールされるアプレットも含む)。ただし、コントロールパネルのアプレットとは別のツール (コントロールパネルのアプレットから起動できるツールを含む) はこの表には含めていない。
表1:ファイル名とアプレット名の対応
あるいは、controlコマンドを使って、次の方法でアプレットを開くことも可能だ。
control printers:プリンタフォルダ
control ports:システムのプロパティ
control fonts:フォントフォルダ
control mouse:マウスのプロパティ
control color:画面のプロパティ
control international:地域のプロパティ
control date/time:日付と時間のプロパティ
control keyboard:キーボードのプロパティ
Control <.cplファイル>でもアプレットを開くことができる。またcontrolとだけ入力すると、コントロールパネルが開く。
さらに別の方法として、次のようにrundll32コマンドを使う方法もある。
rundll32 shell32.dll,Control_RunDLL <.cplファイル名>
例:rundll32 shell32.dll,Control_RunDLL appwiz.cpl
.cpl内に複数のコントロールパネルアプレットがある場合は、コマンドラインに次のように@nバラメータを追加することで、直接2番目以降のアプレットを表示することができる。
rundll32 shell32.dll,Control_RunDLL <.cplファイル名>,@n
ここで@nは、.cplファイル内のn番目 (0が起点) のアプレットを@と数字で指定する (このパラメータを指定しない場合は@0がデフォルト)。
例:rundll32 shell32.dll,Control_RunDLL main.cpl,@1
アプレットの開始画面から複数の画面に分岐するような場合は、次のようにパラメータ (m) をもう1つ追加することで、直接その画面を表示することができる。
rundll32 shell32.dll,Control_RunDLL <.cplファイル名>,@n,m
例:rundll32 shell32.dll,Control_RunDLL appwiz.cpl,@0,2
これらのコマンドライン操作は、バッチファイルやスクリプト中からコントロールパネルを表示させる場合に便利な方法なので、覚えておくとよいだろう。