Part1 Windows 2000 Professionalのコントロールパネル


●標準のアプレット

 画面1はWindows 2000 Professionalを標準でインストールしたときに作成されるコントロールパネルのアプレットだ。まず、このアプレットについて各々解説していこう。

画面1:Windows 2000 Professionalに標準でインストールされるアプレット


「アプリケーションの追加と削除」

 このアプレットはWindows 2000に装備されているアプリケーションを追加したり、削除したりする際に使用する。標準ではインストールされないWindowsアプリケーションをインストールする際にもこれを利用する。逆に不要なWindowsアプリケーションを削除 (アンインストール) することもできる。

 サードパーティ製のアプリケーションをインストールすると、このアプレットに登録され、ここからそのアプリケーションを削除できるようになる。ただし、アプリケーションによってはここに登録されないものもあるので、そのようなアプリケーションを削除する場合は、アプリケーションの指示に従って削除する必要がある。

 「アプリケーションの追加と削除」アプレットを開くと画面1-1が表示される。ここで一覧表示されているのは、後からインストールされたサードパーティ (Microsoftを含む) 製のアプリケーションだ。これらをアンインストールする場合、あるいはインストールオプションを変更する場合は、[変更/削除] ボタンをクリックする。後は画面に指示に従って操作する。

画面1-1:「アプリケーションの追加と削除」画面


 なお、インストールオプションの変更ができるかどうかはアプリケーションによるので、この画面からは削除しかできないアプリケーションも多い。

 また、アプリケーションによっては、[変更/削除] ボタンでなく、[変更] ボタンと [削除] ボタンが別々に表示されるものもある (画面1-2)。別々に表示されるアプリケーションの場合は、[変更] ボタンでインストールオプションが変更できる場合が多いが、中には [変更] ボタンをクリックしても削除しかできないものもある。

画面1-2:[変更] ボタンと [削除] ボタンが別々に表示される例


 [アプリケーションの追加と削除] 画面で、左側にある [プログラムの追加] をクリックすると、画面1-3になる。この画面では2つのことができる。

@新しいアプリケーションをインストールする際に、[CD またはフロッピ−] ボタンをクリックすると、CD-ROMまたはフロッピィディスクにあるセットアッププログラム (Setup.exeInstall.exe) を起動することができる。ただし、たいていのアプリケーションはCD-ROMを挿入すると自動的にセットアッププログラムが起動するようになっていることと、エクスプローラからセットアッププログラムをダブルクリックすることでインストールを開始できるので、[アプリケーションの追加と削除] にあるこの機能を使う頻度は低いと思われる。

A [Windows Update] ボタンをクリックすると、Windows Updateサイトに接続し、Windows 2000を最新の状態にアップデートできる。この機能も、[スタート] メニューから [Windows Update] をクリックすれば同様のことができるので、やはり使用頻度は低いだろう。

画面1-3:[プログラムの追加] 画面


 [Windowsコンポーネントの追加と削除] をクリックすると、Windows 2000に備わっているコンポーネントを追加/削除することができる (画面1-4)。「インターネット インフォメーション サービス (IIS)」など、ここで追加/削除できるコンポーネントはかなり多く、「インターネット インフォメーション サービス」、「そのほかのネットワーク ファイルと印刷サービス」、「ネットワーク サービス」、「管理とモニタ ツール」では [詳細] をクリックするとさらにサブメニューが表示される (画面1-5)

画面1-4:[Windowsコンポーネントの追加と削除] の画面


画面1-5:[インターネット インフォメーション サービス (IIS)] で [詳細] をクリックすると表示される画面


 これらのコンポーネントの中でどれをインストールすればよいかは、PCの使い方によるので一概には言えないが、基本は、必要であると判断できたコンポーネントだけをインストールすることだ。初心者では、何でもインストールしておけば後で役に立つのではないかと、すべてインストールしている人もいるが、そうすると、メモリやハードディスクなどのリソースを無駄遣いし、動作が遅くなり、イベントビューアに多くのエラーが記録され、セキュリティホールも多くなるなど、百害あって一利なしだ。

 例えば「インターネット インフォメーション サービス (IIS)」は、Webサーバー/FTPサーバー/メールサーバーを運用するのでなければインストールする必要がないし、これをインストールすることで、外部からの攻撃を受ける危険が高まるので、注意していただきたい。最近のCodeRedワームによる大きな被害の原因の多くが必要のないIISをインストールしていたためだ。


「インターネット オプション」

 「インターネット オプション」のアプレットでは、インターネット エクスプローラ (IE) の設定を行う。なお、インストールされているIEのバージョンによってアプレットの内容は若干異なる。ここではWindows 2000付属のIE 5.0の場合を説明する。このアプレットはIE [ツール] メニューから [インターネット オプション] を開いて起動することもできる。

 [全般] タブの [ホームページ] ではIEを起動したときに最初に開くページの設定を行う。[アドレス] 欄に直接入力してもよいが、ホームページにしたいサイトをIEで開いておき [現在のページを使用] ボタンをクリックすることでも設定できる。

 [インターネット一時ファイル] ではIEがダウンロードした一時ファイルの削除、さらに [設定] ボタンをクリックすると、アクセス先の現在のファイルと保存したファイルのタイムスタンプの比較方法、一時ファイルの保存場所とサイズの設定ができる。

 また [履歴] ではIEの履歴を保存する日数や履歴のクリアができる。

 [][フォント][言語][ユーザー補助] のボタンではIEで表示する色やフォントなどの設定を行うことができる (画面2-1)

画面2-1:「インターネット オプション」の [全般] タブ画面


 [セキュリティ] タブでは、インターネットおよびイントラネット、信頼済みサイト、制限付きサイトの各サイトについて、ActiveXJavaなどの実行やダウンロードの可否など、セキュリティレベルを設定する (画面2-2)

画面2-2:[セキュリティ] タブではセキュリティレベルを設定できる


 デフォルトでは、[インターネット] ゾーンでは中レベル、[イントラネット] ゾーンでは中低、[信頼済みサイト] ゾーンでは低レベル、[制限付きサイト] では低レベルに設定されている。[イントラネット][信頼済みサイト][制限付きサイト] については特に変更する必要はないだろうが、[インターネット] ゾーンのセキュリティは、最近のようにウィルスやワームがはびこっている状況ではより制限をきつくする方が安心できる。

 そのためには、[レベルのカスタマイズ] ボタンをクリックして、[ActiveX コントロールとプラグインの実行][Java アプレットのスクリプト][アクティブ スクリプト][スクリプトによる貼り付け処理の許可] のそれぞれを [ダイアログを表示する] に変更することをお勧めする。ただし、このままだと、ほとんどのサイトでやたらダイアログが表示されて煩わしいので、このサイトなら問題ないと信頼できる場合は、そのサイトを [信頼済みサイト] に登録しておけば、煩わしいダイアログから解放される (画面2-3)。逆に、このサイトは危険であると分かっている場合は、そのサイトを [制限付きサイト] に登録しておくとよい。

 信頼済みサイトおよび制限付きサイトには、デフォルトでは何も登録されていない。また登録は1つ1つ行わなければならないので面倒なのが難点だ。

画面2-3:[信頼済みサイト] の登録画面

 [コンテンツ] タブでは、RSACi (rsac.org) などでの有害サイトリストを元に、セックスや暴力的なサイトを規制することができる [コンテンツ アドバイザ]、身元確認のための証明書をインポートする [証明書]、オートコンプリートやWeb上で要求されたときに渡す個人情報 (アドレス帳の内容) を管理するための [個人情報] 機能がある (画面2-4)

画面2-4:[コンテンツ] タブ画面


 [接続] タブには、モデムやTAなどでダイヤルアップアダプタを構成している場合に、その設定が表示される (画面2-5)。ここで追加/削除/設定変更もできるが、[ネットワークとダイヤルアップ接続] アプレットから行ってもよい。

画面2-5:[接続] タブ画面


 [プログラム] タブでは、IEから起動するHTMLエディタなどの外部プログラムを指定することができる (画面2-6)

画面2-6:[プログラム] タブ画面


 ただし、ここで選択できるのはインストールしてあるMicrosoft製品に限られている。他のHTMLエディタを使いたい場合は、レジストリ (HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Internet Explorer\Default HTML Editor\以下) を編集することで可能だ。

 [詳細設定] タブでは、セキュリティ関係や、表示関係の詳細を設定できる。この中で「いつも UTF-8 として URL を送信する」をOFFに、そしてダイヤルアップ接続の場合は「スケジュールに従ってオフライン項目の同期をとる」をOFFに変更しておくことをお勧めする (画面2-)

画面2-7:[詳細設定] タブ画面